【舞台】今流行りの2.5次元だとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ・・・舞台「死刑執行中脱獄進行中」

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

もっと恐ろしいものの片鱗を、味わったぜ・・・

ジョジョの奇妙な冒険第4部のアニメ放送開始月と主要キャストが発表され、ますますジョジョ熱がヒートしていくなか、舞台「死刑執行中脱獄進行中」がついに開幕となりました。

死刑執行中脱獄進行中



荒木ファンの一人としてこれは見逃せない!
ということで、初回公演となる11月20日(金)19時30分の回に行ってきました〜!
会場はりんかい線天王洲アイル駅から徒歩でおよそ3分の銀河劇場
公演時間は休憩なしの1時間半でした。

全体の感想


なんと言葉にすればいいのやら……正直戸惑っています。もうポルナレフ状態です。
というのも今流行りのアニメ・漫画作品の舞台化とは違い、「原作の内容を舞台上でそのまま再現した」ものではないんです。
予想の斜め上というよりも、死角からグサリとブッ刺されたような感覚です。

正直なところ、原作が持つ雰囲気やストーリー性はほぼ皆無だと感じました。
荒木飛呂彦先生の世界観や原作が好きでもしもこれから観に行こうという方は、ここのギャップを覚悟したほうがいいです。
でもね、だからと言って気落ちするのは早とちりですよ!

舞台芸術としてはこの作品、とっても見応えがあります。
率直な感想は「感性に訴えかけるスタイリッシュなタンブリング」
いやぁ、もう、凄いんです。しなやかなのにキレがあり、時には重力を忘れさせるようなパントマイム。
ジョジョ立ちを彷佛させる常人には到底できそうにない四肢の動き。
そこまで動くかってほど身体を最大限に使った動きはまさに、いともたやすく行われるえげつない行為!
森山未來さんとダンサーの高度な身体能力と肉体美、そして生バンド演奏の迫力は圧巻です。
余談ですが森山未來さんの脇、めちゃくちゃ綺麗でした。

内容についての感想


原作内容を知っているのと知らないのとでは、舞台から受ける印象や理解が変わってくると思います。
台詞がほとんどないので、状況や登場人物の心情の把握が少し難しいかも。
私は原作を読んでいたにも関わらず「これは何をしているんだろう……?」と思ってしまうこともしばしば。
くわえて同じパターンの繰り返しが非常に多いので、一見単調に見えます。
が、演奏や演技に微妙な変化が起きているので気がついたら「あれ、最初と変わってる」なんてことがあります。
常に舞台全体に注意を払って観るので、視覚情報の収集と整理が大変でした。

ポルターガイストのような目に見えないものや、訳が分からない奇妙なものへの恐怖心を中心にピックアップし、言葉で表現されないメッセージを人間の身体で表現した魅せる舞台だなあと感じました。

登場人物は森山未來さんと5人のダンサー、そして赤いドレスの女性。
森山未來さんは「死刑執行中脱獄進行中」の囚人27号であり、「ドルチ 〜ダイ・ハード・ザ・キャット〜」の愛子雅吾を兼ね備えた存在。
自前の黒髪をオールバックに結ったヘアスタイルに、素肌に白いオーバーオール姿とシンプルな装いでした。
ダンサーはダズル迷彩のようなデザインが施された伸縮性のある全身タイツ姿で、時には家具に擬態したり、ヨットになったりと奇妙な存在感を放っていました。
赤いドレスの女性は原作「ドルチ 〜ダイ・ハード・ザ・キャット〜」に登場する溺死した女性だと思われます。
この赤いドレスの女性はほぼ出ずっぱりで、原作とは違ってただの死体じゃあないです。
まるで森山未來さんの前に現れる亡霊のようでした。何考えてるのか分からなくて怖かった。
ドルチと思われる猫は二回ほどしか出てきませんでした。ちょっと残念。
しかも白い猫の被り物をしているダンサーという、思わず「その姿、まさかお前ドルチなのか!?」と心の中でツッコんでしまいました。

処刑執行の部屋でもある牢屋のシーンは明かりを付けようとして、誤って蜂に接触してしまうところは原作と同じでしたが、それ以降はほぼオリジナルの演出。
何度蛇口を閉めても滴る水、勝手に電源が入るテレビ、そして勝手に動くテーブル……次々に起きるポルターガイストは、まさにサスペンス
チェロによるSEの効果もあって、すっっごい怖かったです。ひ、引き出しから腕がー!!

海上のシーンでは、ステージの天井から床までを覆う大きな布を変形させてヨットを表現していました。
この大きな布が舞台の表現の要となっていて、時にはスクリーンになって飛び回る蜂の軌道を描いたり、荒波になって人を飲み込んだりと、場面によって姿形を変えて非常に面白かったです。

みどころ


照明効果による光と影の演出


光と影の演出をふんだんに盛り込んでいるので、動いている人間だけでなく舞台全体を見る広い視野を持つことが試されます(笑)
なんか変なポーズとってるなぁと思ったら、バアーンッ!と背後の布に巨大な猫のシルエットが映り出されたときは「や、やられたー!」と少し悔しくなったり。

生バンドによる演奏と音響効果


この舞台において、生演奏の迫力がかなり肝となっていました。
しかも結構良い曲! オリジナルサウンドトラックCDとか出たら買っちゃうかもしれない。
蜂の羽音や打撃音、地面を這いずる音などもバンドによって奏でられて臨場感に溢れていました。

チケット


今回はS席8,800円(税込み)を購入。ちなみにA席は5,000円(税込み)です。
2階の中央席を購入したのですが、予想していたよりもステージとの距離を感じず、高さ的にもとても観やすい位置でした。
3階席となると高さがあって観にくくなるのかな?という印象。

公演日によって完売日があるようですが、注釈付き席や公演開始一時間前に当日券の販売が行われていたりもするので、随時公式Twitterを要チェックです。




グッズ


私は開場後の2階ロビーにて購入を済ませましたが、開場前は当日券の受付でも販売している模様。
ちなみにグッズの購入は公演開始前に済ませておくことをオススメします。
休憩時間がないうえに、終演後は帰宅する人とグッズ購入をする人とで大変混雑していました。
また物販スタッフも二名と少人数態勢だったので、余裕を持って物販に向かうと安心です。

パンフレット(税込み1,500円)

死刑執行中脱獄進行中グッズ2

キャストコメントやインタビュー、対談が盛り沢山です。
荒木先生の顔写真とコメントも軽くあります。それにしても先生、相変わらずお若いです(笑)

トートバッグ(税込み1,000円)

死刑執行中脱獄進行中グッズ1

デザインは舞台の背景デザインと同じもの。
底マチがないタイプなので容量はあまりないですが、A4サイズは余裕で収納可能な大きさです。

そして原作「死刑執行中脱獄進行中(ヤングジャンプコミックス・ウルトラ愛蔵版)」(税込み1,200円)

死刑執行中脱獄進行中グッズ3

すでに文庫コミックス版を持っているにも関わらず買ってしまいました……!
買うつもりはなかったのに存在を認識した途端、「原作コミックスもください」と物販スタッフさんに伝え終わっていたんだ……でも不思議と後悔はしていないぞ。



まとめ


本当に「恐ろしいものの片鱗」を垣間見てしまった、そんな舞台です。
原作漫画の世界観を切り取り、独立した、ひとつの「舞台芸術」として楽しむ作品でした。
期待していたものとは別物だったけど、言葉にしがたい満足感があります。
今回はいつにも増してふわふわ〜とした感想レポになってしまって非常に申し訳ないですが、なんとも形容しがたいのです。
このはっきりと言葉にしがたい奇妙な感覚は、荒木先生が作り出す原作で体感するものと同じはず

最後にひとつだけ。







シカコ



森山未來さんの脇から胸筋にかけてのラインがとても、とても、とっっっても美しいです!(笑)






この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Twitter で

You Might Also Like

*