【レビュー】完成された密閉型ヘッドフォン。美しい音を奏でる、「FOSTEX TH900」

この記事を読むのに必要な時間は約 10 分です。

久しぶりにオーディオ機器を購入しました。
前回オーディオ機器を購入したのは、「NW-ZX2」で、その時以来です。

今回はヘッドフォンです。
ついにヘッドフォンも10万円オーバーに突入!
「FOSTEX TH900」を購入しました!

FOSTEX TH900



新品購入ではなく、ツイッターにて8万円ほで新品同様品を譲ってもらえたのでラッキーでした。
「FOSTEX TH900」は気になっていたとは言え、衝動買い的に取引してしまったので、懐が寒くなってしまいましたね。
しかし、実際に聴いてみると、懐の寒さを忘れるほど耳が至福なプレミアムサウンドでした。

音だけでなく外観もとても美しいヘッドフォンなので、そんなところも魅力を伝えていきたいと思います。

パッケージ


FOSTEX TH900

まずはパッケージです!
どーんと巨大ですね。

FOSTEX TH900

アンボックスしてみると、二つ箱が入っていました。
細長い方には、ヘッドフォンスタンドが入っていました。

FOSTEX TH900

さっそくご対面。
高級なヘッドフォンは、箱もとっても美しいですね。
製品と対面するまでのプロセスも楽しめます。

ヘッドフォンスタンド

ヘッドフォンスタンドはこちらです。
これもまた高級感があっていいです。

・TH900
・ヘッドフォンスタンド
・レザー調ポーチ
・保証書
・取扱説明書


内容品はこちらです。
わりとシンプルですね。

デザイン


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まずは、その美しい外観をみていきましょう。
純正だけあってヘッドフォンスタンドとのおさまりも抜群ですね。
「TH900」のケーブルは両方のハウジングから出ていますね。
あまりこの両方から出ているヘッドフォンは使ったことがないので、どうなんでしょうか。
後ほど使用感をお伝えしていきます。

なんといっても渋い赤色のハウジングがかっこいいです。
赤と黒って合いますよね。

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ハウジングの材料には「水目桜」という木材が使われています。
日本特産である「カバノキ」の一品種で、肌目が緻密で堅く、表面が美しいです。
高級家具にも使われる木材ですね。
熟練した職人さんが仕上げているそうです。

表面は老舗「坂本乙造商店」による「漆・ボルドー仕上げ」をしています。
使われている漆は、ベースとなる黒漆と箔貼用の接着漆です。
奥行き感を最大に見せる部分には、硫黄でいぶした、何種類もの色銀箔を、ちぎり絵の様に貼りこんでいるそうです。

FOSTEXのロゴはなんとプラチナ箔貼り。

このハウジングだけで原価のうちかなりの割合が投入されてる気がしますね。
こういう音とは関係ないところでこだわる姿勢は大好きです。

ちなみに木製ハウジングは金属製と違い衝撃に弱いので注意しましょう。

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イヤーパッドもとってもふかふかです。
「出光Grancuir」を採用しています。
卵の殻膜から採取したプロテイン配合で心地よい肌触りを実現しているみたいです。
たしかに触ってみると普通の合皮と違ってしっとりした触り心地ですね。
よくある合皮のように、カピカピにならなさそうです。

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ヘッドの部分も同じ素材が使われていそうです。
硬すぎず柔らかすぎず、ちょうどいい反発具合です。

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サイズ調整もとってもこだわっていますね。
しっかりとまってくれますし、ふいにずれることもありません。

このハウジングの角度がしっかり顔に沿うための、調節ネジもとってもなめらかに動きます。
この部分は「TH900」の中でもとってもかっこいいと思いました。

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ケーブルは皮膜がゴムではなく布製みたいな感じで手触りがいいです。
7Nグレード(99.99999%)の高純度OFC(Oxygen Free Copper:無酸素銅)コードと高強度のジュラルミンスリーブだそうです。
取り回しもとってもよくからまりませんね。
長さが3mなのもグッドだと思います。

プラグは6.3mmのステレオ標準プラグです。
DAPに直接挿す人はいないとは思いますが、その場合は変換プラグが必要ですね。

スペック


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FOSTEX TH900
形式密閉ダイナミック型
ドライバーφ50mmネオジウムマグネット/バイオダイナ振動板
再生周波数帯域5〜45,000Hz
インピーダンス25Ω
感度100dB/mW
最大入力1,800mW
本体質量約400g(コード含まず)
ケーブル長3m Y型 7N-OFC線
プラグ直径6.3mm 金メッキステレオ標準プラグ

思ったより繊細なスペックです。
AKG Q701」よりインピーダンスは低く、感度は高いのでわりと鳴りやすいみたいですね。

重量はけっこうずっしり400gですが、使用感としてはその重さは感じませんね。
約235gの「Q701」よりも頭にフィットしますし、つけてて首や頭が痛くなることはありません。

使用感


先ほども書きましたが、とにかく装着していて疲れないです。
素晴らしいつけ心地。

頭の締め付けが「Q701」よりもゆるいのですが、重心がしっかり頭の中心に乗るので、負担が少ないのかな。
しめつけがゆるいので、音楽聴きながら頭振る人はけっこうずれちゃうかもしれませんね。

卵殻膜由来のプロテインが配合されたイヤーパッドもとっても気持ちが良いです。
イヤーパッドも耳をすっぽり包んでくれるので、耳が痛くなることもありません。

ハウジングの両側からケーブルは出ていますが、ケーブルが3mなので、机周りで行動する分にはケーブルが邪魔しません。

外音遮断性・音漏れ防止


外で使うことがないので、あまり気にはならないと思いますが、密閉型なのでしっかり遮音してくれます。
音楽を流せば自分がしゃべっても振動から伝わる音以外聞こえないです。

音漏れも部屋で使う分にはまったく気になりませんね。

音質


それでは肝心の音質について伝えていきたいと思います。

iMac-iTunes-Audirvana Plus-FOSTEX HP-A8-FOSTEX TH900

視聴環境はこちらです。
「Audirvana Plus」や「FOSTEX HP-A8」のレビューはこちらをごらんください。




視聴音源は宇多田ヒカルの「誰かの願いが叶うころ」とMr.Childrenの「Starting Over」を使ってみます。
どちらもハイレゾ音源で、の24bit/96kHzです。

とにかく第一印象は、圧倒的解像度、空間再現力です。
同じ音源でここまで、演奏している空間が広がるのかという印象があります。
「Q701」では、音源を聴くと、レコーディングスタジオでレコーディングしたトラックをそれぞれ聴くという印象があったのですが、「TH900」はライブ会場やホールで演奏しているのを聴いているような感覚になります。

広い空間に感じるからといって、一つ一つの音が埋もれるということもなく、音のメリハリはしっかりあります。
「Q701」のモニタリングの質よりウォームなモニタリングで、トラックを聴くというよりは生演奏をモニタリングしてるというのでしょうか。
こんなに厚みのある音なのに、音の粒がわかる分解度は素晴らしいです。

高音の音質


高音の密度が非常に高いと思います。
開放型の「Q701」と比べると、ヌケがない、やや硬い高音です。
宇多田ヒカルの「誰かの願いが叶うころ」では、ボーカルが少し突き刺さる感じがしますが、後述する中低音が非常に土台を固めてくれるので不快な突き刺さりではないですね。
絶妙なところを突いてきます。
ハイトーンボイスより、ファルセットがとっても美しく聴こえます

低音の音質


こちらは非常にメリハリのある音を出してくれます。
低音もボワボワせず、クリアな低音なので、先ほど書いたように高音を邪魔するのではなく、支えるという印象が強いですね。
こちらもコントラバスの響きなんてとろけるように艶やかです。

Mr.Childrenの「Starting Over」では、イントロを聴いてすぐに確信しましたが、非常に分離度が高いです。
しっかりドラム、ベースがあってその上にストリングス、ギターがのっているのがわかります。
男性ボーカルの高音も中音に近いので、得意に鳴らします。上ハモリもとっても聴きやすいです。

女性ボーカルはハッキリと突き刺さるように、男性ボーカルの高音は非常に艶っぽくしてくれます。
ハイハットやギターの高音もしっかりアタックが強く、聴いていてとっても楽しいですね。
アコースティックギターのアルペジオなんてとってもいいですね。

カスタムIEMでいうと「FitEar MH335DW」が非常に近い音質だと思います。

まとめ


ヘッドフォンは「AKG Q701」を購入したときに、これで十分だと思っていましたが、まだまだ音質の世界は広かったです(Q701もとってもいいヘッドフォンです)。
密閉型というとこもった音を出しやすいので、興味はあったのですがなかなか手を出さずにいたのですが、ここまでの解像度と透明感を実現しているのには驚きました。
音は振動ですが、音楽が響きであることを教えてくれるというのでしょうか、ドライバーと耳の間の狭い空間でも、これだけの空間を再現してくれるのは信じられないレベルです。

モニターライクな音ではないのですが、フラットをベースに良い意味で味付けをしてくれるので聴いていてとっても楽しいですし、疲れませんね。
これからは「AKG Q701」と使い分けていきたいと思います。

「FOSTEX TH900」は本当にすべてが高品質・高クオリティと言えるヘッドフォンです。


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