【漫画】初の舞台化作品も収録、荒木飛呂彦短編集「死刑執行中脱獄進行中」

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先日「ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない」のアニメ化が発表されましたね!
本当におめでとうございます! こんなに早くアニメ化決定の報せをきけるとは思わず大歓喜です。
詳細は11月19日発売のウルトラジャンプに掲載ということで、今後の動きに目が離せません。

さて今回は荒木飛呂彦氏の短編漫画作品集「死刑執行中脱獄進行中」について!
荒木作品で初の舞台化ということで話題にもなりました。

死刑執行中脱獄進行中

表題でもある「死刑執行中脱獄進行中」は、今年2015年の11月から12月にかけて天王洲銀河劇場を皮切りに日本各地で公演予定です。



主演は俳優・ダンサーの森山未來さん、構成・演出・振付は劇団 冨士山アネットの主宰である長谷川寧さん。
内容は「死刑執行中脱獄進行中」にくわえて「ドルチ 〜ダイ・ハード・ザ・キャット〜」が織り交ざる模様。
Twitterや対談を見る限りキャストも複数人が出演し、ダンスや生バンド演奏(?)もあるようです。

実は公演初日にこの舞台を観に行くので、まずは原作のご紹介しようと考えた次第です。
頑張って舞台レポもしようと思います!
圧倒されて何も覚えていないという状況だけは避けたいなあ(笑)


短編集について


さて前置きが長くなりましたが短編集の中身についてです。
2011年発売の集英社コミック文庫には「死刑執行中脱獄進行中」、「ドルチ 〜ダイ・ハード・ザ・キャット〜」、「岸辺露伴は動かない 〜エピソード16:懺悔室〜」、「デッドマンズQ」の全4作品が収録されています。



「死刑執行中脱獄進行中」


主人公は殺人の罪で死刑囚となった男性(囚人27号)。
彼が収監された場所が死刑執行場そのものだったというサスペンス作品
高級マンションのような広々とした牢獄が男性に容赦なく牙を剥く様は、未知の存在だからこそ怖い。
脆くなった壁を見つけてそこから脱獄しようと壁を削っていたら、中に仕込まれていた挽肉ミンチマシーンに右手を抉られるという凄まじいほどの緊迫感。
身動きするたびに男性が文字通りボロボロになっていく…刑務所に安息なんてものはないんだなあ…。

最終的に壁に穴をあけることに成功し、これで脱獄できるぞ! というところで、「人を騙すのはいいが、騙されるのは大嫌い」な男性は素直に喜んで外に出るものか! と壁の穴を見つめること50年。
男性はいつだって脱獄できるんだからな!と今日も壁の外の景色を眺める…。

今もなお死刑は執行中であり、脱獄も進行中というちょっと深い話。

「ドルチ 〜ダイ・ハード・ザ・キャット〜」


舞台は海で転覆し、遭難しているヨット。
そこに愛子雅吾(あやし まさご)と彼の飼い猫ドルチ、そして雅吾の彼女(溺死体)が登場人物。
めっちゃ綺麗な女の子出てきたと思ったら、彼女死んでるやーん! と早々に度肝を抜かれました。
無線も繋がらない、飲まず食わずで5日目、溺死体と飼い猫……さて、どうする?と、窮地に陥ったときの人間の本性を暴かれたような作品。

ドルチが心の支えだと言っていた雅吾も、賢いドルチに生き延びるための手段を台無しにされたことによる苛立ちと焦燥感から段々と変貌。
ドルチを食べようとする雅吾と、逃れようとするドルチの船上で繰り広げられる駆け引き。
決着がつく前に勝利宣言をしたほうが痛い目を見る展開も、荒木作品ではお約束の展開ですね。

それにしてもドルチ、お前…人語を喋るのか…。

「岸辺露伴は動かない 〜エピソード16:懺悔室〜」


「Part4 ダイヤモンドは砕けない」の外伝的作品であり、漫画家の岸辺露伴が語り手の作品。
個人的に「ジョジョもスタンドもなんとなぁ〜く知っているけど、しっかりと読んだことはない。」という人にオススメしたい短編です。

舞台は漫画の休載期間中に取材旅行として訪れたヴェネツィアにある、教会の懺悔室。
懺悔室内を興味本位で取材していた露伴のところに、懺悔に現れた男が告白した恐怖の出来事。
その内容は「自分の行いから死んでしまった浮浪者の怨霊に取り憑かれてしまい、自分が幸福の絶頂を迎えたときに怨霊が迎えにくる。」ということ。
最終的に男性は怨霊に殺されたというけど、壁の向こうで罪を告白している男性は一体誰なんだ? と思ったところで、懺悔室の外から聞こえてくる不穏な恨み言。
この整形手術で部下と顔を交換していたというオチは結構好きです。
懺悔室の中という、話している相手の顔が見えないからこその衝撃。 旦那様えげつない!

「デッドマンズQ」


こちらも「Part4 ダイヤモンドは砕けない」の外伝的作品であり、作中で死亡した吉良吉影が幽霊となって活躍するお話
内容は時効寸前となる殺人事件の犯人を最も恥をかかせる形で殺害する話と、とある女坊主から軍人の家(屋敷幽霊)に住む者の殺害を依頼される話の2本。

幽霊だからといって好き勝手に他人の家に出入りできなかったり、生き物によって幽霊の身体が引きちぎられることがあったりと制約が色々ある様子。
無賃乗車はせずにしっかりと切符を買って座席を確保する徹底振りや、竹久夢二の絵画を見て「マジィ!?」とテンション上がっちゃう彼には少し好感が持てます。
生前の記憶を失ったことでどのようにして死んだのかも分からず、決して天国に行けないことを悟りながらも、心の平穏のために「仕事」を生き甲斐にして「幸福」を得ようとする彼の姿はすこし切ないです。

まとめ


荒木作品未読の方でも、しっかりと世界観が伝わってお話を楽しめる短編集だと思います。
とくに死刑執行中脱獄進行中やドルチは、独立したお話なので読みやすいかと。
サスペンスが好きな方には是非読んでもらいたい!
懺悔室やデッドマンズQはジョジョシリーズを読んでいるファンにも嬉しい外伝的作品ですよね。
岸辺露伴は動かないはシリーズとして、単行本化もされているのでそちらもオススメです!

もちろん、文句なしに星5つ
デジタル版が11月1日から配信開始するようです!



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