【レビュー】It’s a SONY!! まるで録音環境に立ち会ったかのような再現力、最高級スペックのウォークマン「NW-WM1Z」

この記事を読むのに必要な時間は約 16 分です。

去年からiPodとポタアン構成をやめて、ウォークマン「NW-ZX2」を購入し、今年まで使ってきました。
完全な後継機というわけではないのですが、先日に「NW-WM1Z」「NW-WM1A」が発表されたのをみて、同じ価格帯の「NW-WM1A」はまだ買い換える必要ないし、独自OSも不安が残るため、スルーしていました。

AKシリーズでどんどん高額商品が出る中、さすがにポータブルにこの価格は出せない・・・と思っていたのですが、いろいろと麻痺してきましたね。
ウェブサイトや先行レビューをみても欲しくはならなかったのですが、ソニーストアで視聴したら涙が出るほど音が良く、DAPで生音と同じような感動の仕方をしたのがはじめてだったので、一発で「NW-WM1Z」に惚れましたね。

ただ30万円という障壁に悩んで、次機種が出たら・・・と思って我慢していました。
しかし発売直前になるとやっぱり欲しくなるわけです。今年はオーディオ機器あんまり買ってないからと言い訳して、気がついてたら「NW-WM1Z」を購入していました。
RX1RM2」に次ぐ今年買ったソニーの高額商品です。

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ということで、「NW-WM1Z」をレビューしていきたいと思います。

パッケージ


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まず箱がでかい!
「NW-ZX2」と体積自体はあまり変わってないのに箱が成長しすぎです。
「NW-WM1A」はサイズが小さいのかな?

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「NW-WM1Z」です。

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縦画像で恐縮ですが、箱の全体です。

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ぱかっと開けると、中にまた黒い箱。
こういうのほんとワクワクを増幅させますよね。

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さらに開封!
ご対面です。
「NW-WM1Z」が鎮座しておりました。

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金です。
視聴機のときも思ったのですが、24K、18Kの色というよりは金箔の色に近いので上品な感じがいいと思います。
嫌味のないゴールド。
この色はAppleのゴールドよりいいですね。本当の金でメッキというのもありますが。

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内容物はこちらです。

・NW-WM1Z
・ストラップ
・USBケーブル
・DOCK保護キャップ(スペア)
・取扱説明書
・保証書


今回は「NW-ZX2」のようにレザーケースが初期から付いていないのはありがたいです。
DOCK保護キャップにスペアがあったり、最初からジャック保護のキャップが装着されているのもうれしいですね。

取扱説明書が薄くなっているのも驚きでした。

デザイン


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それではデザインをチェックして行きましょう。
金メッキを施した純度99.96%以上の無酸素銅切削筐体です。
金メッキによる金色なので、自然なゴールドが美しいですよね。

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フロントです。
思ったよりすっきりとコンパクトにまとまっていませんか。
約500gの重厚感からもっとゴテゴテしているのかと思っていましたが、そんなことないですね。
DAPとしてちょうどいい立体造形かもしれません。

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裏面は「NW-ZX2」と引き続きデジタルカメラ部門の技術を利用した、人工レザーによる滑り止めで覆われています。
これは経験的にもわりと磨耗しない素材ですね。

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Nマークウォークマンのロゴです。

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右側です。
こちらは操作系のボタンがまとまっています。

電源ボタン、音量ボタン、曲送り、再生、曲戻しボタンです。
よくみると音量プラスボタンと再生ボタンにはプラスチックの突起がはえています。
手探りでも操作しやすい配慮でしょうか。

この突起がプラスチック製だけに折れたり削れたりしないか不安です。
そのまま金属パーツで一体型にしてくれたらよかったかもしれませんね。

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左側です。
こちらはシンプルにホールドボタンのみ。
ホールドボタンがついたのは私にとってはあまり重要性を感じませんね。
「NW-ZX2」のときもスイッチが勝手にどこかにあたって誤作動みたいなことは起きませんでした。

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底はポートやストラップホールド、microSDカードスロットがあります。

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「NW-ZX2」の時も気になったのですが、microSDカードスロットの蓋はできたら金属パーツにしてほしいですね。
これもいつかちぎれないか不安になります。「NW-ZX2」の時は1年半つかったのもありますが、若干おさまりが悪くなりました。
そこまで開けたり閉めたりする部分ではないのですが・・・

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数ヶ月でなくすこと間違いないキャップですが、今回はスペアがあるので、ちょっと安心。

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上の部分には今回は3.5mmヘッドフォンジャックに加え、4.4mmヘッドフォンジャックもあります。
4.4mmは5極をが採用されています。3.5mmよりも各チャンネルの抵抗値が近く、接触抵抗も低いので、音の解像度・広がり・奥行きを余すところなく表現できます。

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こちらもキャップがついています。
使わない方のジャックは閉じておこうと思います。

さすがに高級感にあるデザインと重厚感ですね。
これ落下させたら・・・と考えるとおそろしいです。
丁寧に使って行きたいと思います。

そういえばハイレゾシールが貼ってなかったです。

NW-WM1ZとNW-ZX2の比較


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こうやって並べてみると、そこまで「NW-WM1Z」が過剰に大きいという感じではありませんね。

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若干厚みが増しています。

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厚みが増した分、縦の長さは「NW-WM1Z」のほうが小さいです。
重さは圧倒的に2倍ほどになりましたが、慣れれば気にならなくなりそうです。

スペック


ここをタップして表示Close
NW-WM1Z
容量256GB
ミュージック再生MP3/WMA/ATRAC/ATRAC Advanced Lossless/リニアPCM(WAV)/AAC/HE-AAC/FLAC/
Apple Lossless/AIFF/DSD(DSF, DSDIFFフォーマット対応)
ビデオ再生AVC(H.264)/AVC/MPEG-4/WMV9
AAC-LC(AVC、MPEG-4)/WMA
ディスプレイ4.0型(10.2cm)、FWVGA(854x480ドット)
Bluetooth機能通信方式 : Bluetooth標準規格 Ver 4.2
使用周波数帯域 : 2.4 GHz帯 (2.4000 GHz-2.4835 GHz)
変調方式 : FHSS-
対応BluetoothプロファイルA2DP (Advanced Audio Distribution Profile)
AVRCP (Audio Video Remote Control Profile)
デジタルアンプS-Master HX
USB充電 充電時間(約/時間)約7時間(満充電)、約6時間(約80%まで充電)
充電池持続時間(約/時間)MP3 128kbps(約33時間)
FLAC 96kHz/24bit(約30時間)
FLAC 192kHz/24bit(約26時間)
DSD 2.8224MHz/1bit(約15時間)
DSD 5.6448MHz/1bit(約13時間)
DSD 11.2896MHz/1bit(約11時間)
最大外形寸法約72.9 × 約124.2 × 約19.9 mm
質量約455g

またスペックとは違いますが、てっきりウェブサイトには動画再生は非対応と書かれていますが、実際取扱説明書を読むと、動画再生はできないのですが、動画を入れた場合も音声のみを再生してくれる仕様で助かりました。
動画をすべて音声に変換しなければいけないと若干億劫な気持ちになっていたのでうれしい誤算です。



microSDは128GBまで対応していますので、内部ストレージと合わせて384GBは大安心ですよ。
オーディオ用のmicroSDなどもありますが、とりあえず普通のClass10なら問題ないです。

高音質を追求したこだわりの厳選パーツ


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やはり大きな特徴としては、「NW-ZX2」の時以上にこだわったパーツや素材ですよね。
「NW-ZX2」のときは構築を極限まであげたという印象でしたが、今回は素材にもこだわったという印象があります。

アルミの約1.5倍の加工時間をかけて、切削した純度99.96%以上の無酸素銅に、接触抵抗の低減と酸化防止のために純度約99.7%の金メッキを施した筐体とは恐れ入ります。
中身も筐体と基板の間に金メッキを施した無酸素銅プレート(純度約99.96%以上)を据え付けることで、インピーダンスを大幅に低減しているみたいですね。

この辺りはシュミの世界なので、半分はありがたみで音がよく聴こえるというのもありますね。
たしかに「NW-WM1A」との違いは聴き取れましたので、効果はあるのでしょう。

左右の音を完全に分離するバランス出力に対応


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「NW-ZX2」の時から「4極分離出力」はできたのですが、「NW-WM1Z」では接続安定性にも優れた4.4mmのヘッドホンジャック(5極)が採用され、左右の音を完全に分離する「バランス出力」に対応しました。



「4極分離出力」と「バランス出力」の違いはこちらで簡単にまとめていますので、参考にどうぞ。
「NW-WM1Z」も3.5mmジャックは「4極分離出力」に対応していました。

4.4mmは標準化されたのもあって安心感がありますよね。

ソフトウェアも極みを目指した高音質化設計


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パーツや筐体だけでなく、ソフトウェアも進化しました。
独自OSもそうですが、「S-Master HX」「DSEE HX」も前機種からのバージョンアップですね。

DSDのネイティブ再生もできるようになったりと驚きの進化です。

「DCフェーズリニアライザー」はアナログアンプの位相特性をDSP演算によって再現しています。この機能は魅力的ですね。
「NW-WM1Z」はかなりソフトウェア面からもアコースティックな再現を目指していることがわかります。

携帯性


とっても重いです!
約455gはなかなかの重りですね。

ただ体積は「NW-ZX2」と同じくらいですし、コンパクトには収まっていると思います。
ジャケットの内ポケットにいれるとズシンとはきますが、なんとか携帯できますね。

そのうち慣れるとは思うんですが・・・
完全に音質と携帯性はトレードオフだということを実感します。
音質はここまで求めないから軽いのが欲しいという方は間違いなく「NW-WM1A」をオススメします。

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ケースはソニー純正の専用レザーケースを購入しました。

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「NW-ZX2」と違って縦に開ける方式に変わっていました。
革製品ですのでこちらのエイジングも楽しみです。

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ぱかっとあけて操作するのですが、ちょっと使いにくいかもしれませんね。

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一度純正フィルムを貼ったのですが、やはりガラスフィルムのほうがいいですね。
クロスフォレストのガラスフィルムはなんといっても強力な撥水撥油コーティングがしてあるので、汚れに強く指紋がつきにくいですよ。



ソニー純正の専用レザーケースのレビューとフィルムの比較はこちらをご覧ください。

操作性


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独自OSというのにかなり懐疑的でしたが、触ってみるとなかなかいいですね。
基本的に再生画面から上下左右と5つの操作画面しかないので、かなり直感的な操作ができます。

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イコライザー機能もとっても使いやすく、コンポのグラフィックイコライザーのような、スペクトラムアナライザーの画面もみていて楽しいです。
インタビューを読むとかなり昔のオーディオ機器のような操作感をUIに反映したみたいですね。

また長年の要望や願いが通じたのかアルバムアーティストをまとめられるようになりましたので、トリビュートアルバムやサウンドトラック、コラボレーションした曲などがばらけなくなったのが本当に助かりますね。

まだ若干UIがもっさりしているのは残念ですが、曲を選ぶくらいしかしないので、及第点といったところでしょうか。
再生した曲が処理落ちするようなことはないのでそこは安心です。

音質


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それでは肝心の音質についてチェックしていきましょう。
「NW-WM1Z」は200時間のエイジングで真価を発揮するということなので、とりあえずのファーストインプレッションという扱いです。

環境は「NW-WM1Z」に「FitEar MH335DW」を「FitEar cable 006B 3.5」で接続です。
「4極分離出力」というわけですね。

今回はソースダイレクトということで、各種音質設定はすべてオフにしました。

音源は宇多田ヒカル/椎名林檎の「2時間だけのバカンス」です。
形式はALAC 96kHz/24bitですね。

まず再生してエレキギターの空気感がすごい・・・と思いました。
スタジオでギターを演奏している時のギターの音です。これは。

ボーカルがはじまりまると、「あ、ZX2が上限じゃなかったんだなぁ・・・」と衝撃的な体験。
本当に生々しいんですよね。
生演奏をホールで聴いているかのような錯覚をします。

もしくは、いいオーディオルームで、いいスピーカーで、いい音源を再生して、さらにいい椅子に座って聴いているかのような感覚です。
イヤホンなのにスピーカーと同じ感覚がするのが素晴らしいです。

いやらしい生々しさじゃなくて、原音に忠実な鳴り方をしているのもナイスな点ですね。
アコースティックな演出ではなく、音源を録音した場所の空気を再現してくれているかのようです。

もう一曲聴いてみました。
Wahm!の「Careless Whisper」です。デッドプールでハマりましたね。

最初のサックスがこれまたすごい。
古い音源でも、ハイレゾのようになりますね。
古い音源によくあるノイズ自体も心地いいというか、時代を感じさせてくれます。

先ほどの「2時間だけのバカンス」でも感じましたが、音の傾向としてはかなりフラットです。
ボーカルと楽器のバランスが完全にイーブンですね。これは元の音源がボーカルがかなり前にあるだけに不思議です。
「NW-WM1Z」の大きな特色かなと思います。

「NW-ZX2」の時もそうですが、ソースダイレクトをオススメしますね。
また200時間再生したら詳しく音質レビューをしたいと思います。

まとめ


30万円の価値がある製品だと思います。
デジタルカメラの「RX1RM2」もそうですが、価格が高い製品はそれだけの理由がありますし、価格以上の満足感を与えてくれます。
音質もファーストインプレッションで満足ですし、UIもかなりいいところまでつくりこまれています。

唯一のデメリットは重いというだけですね。こればかりは慣れるしかないですね。

「NW-WM1Z」と「NW-WM1A」は確かに悩む選択肢ですが、「NW-ZX2」ユーザーには「NW-WM1Z」をオススメします。
「NW-WM1A」への買い替えは個人的には意味がないかなと。
今までハイエンドDAPを持っていなかった人がこれからハイエンドを購入するというのでしたら、「NW-WM1A」がいいかもしれませんね。
もちろん「NW-WM1Z」を購入するのがベストな選択だと思いますが、価格や重さなどいろいろありますので、まずは視聴して悩んでみてください。

「NW-WM1Z」オススメです。



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  • Comments ( 4 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. By ゼンハイザーファン

    レビューを拝見させていただきました。
    とても細かい概要と、分かりやすいインプレで読みやすかったです。バランスとアンバランスが内部で基盤が違うため、エージングはそれぞれで200時間以上かかるそうですから、毎日が楽しそうですね笑
    エージング後のレビューも楽しみにしています。

    • By マサキ

      読んでいただけてありがとうございます。
      それぞれ200時間なんですね!まずはアンバランスの3.5mmを堪能してみようと思います!
      ご期待ください!

  2. By XCR3000

    レビュー拝見しました。私はメニューのもっさり感が改善されればとてもうれしいです。

    店頭でNW-WM1A+MDR-1A(キンバー)を試聴し、ソニーの今までのデジアン機と比較にならないくらいにホワイトノイズが少なさに感動し、数日後にソニーストアから1Zが、また数日後にヨドバシからXBA-Z5が、そのまた2週間後くらいにビックからキンバーのバランスケーブルが届いていました・・・

    地方のケーズデンキでこの構成のデモ機を見かけるとは思わず、本来見るはずだったZ9Dそっちのけで視聴してました。

    汗っかきでヘッドホンが苦手なんですが、いつかはZ1Rと夢見ています。

    ZX1以来のウォークマンなのですが、1点おたずねしたいことがあります。

    ZX1からのシリーズは、ジャックを真鍮のパーツで固定しているのが売りの1つだったと思うのですが、私の1Zでは3.5mmのジャックがきっちりと固定されておらず、多少遊びがあります。

    お持ちの1Zがどのような具合か教えていただけるとありがたいです。

    • By マサキ

      コメントありがとうございます。
      Z1Rいいですよね。私も欲しいです。

      ジャックですが、若干の遊びはありますね。
      遊びがあったほうが、接続箇所に負荷がかかったときも破損しにくいので、いいのかなと思います。

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