【映画】ジャーナリズムを装ったメロドラマ。マジ最低でマジ最高な『SCOOP!』

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

本記事は映倫区分PG12作品に関する内容になります。


scoop!

週刊誌そのまんまのポスターデザインに惹かれて鑑賞。
こんなにも作品性とのマッチングしているポスターもなかなかないので、初めて見掛けた時は衝撃を受けました。
タイトルロゴもお洒落で素敵。

あらすじ


かつて数々の伝説的スクープをモノにしてきた凄腕カメラマン・都城静(福山雅治)。
しかしその輝かしい業績も、現役の雑誌編集者たちにはほとんど知られていない。
過去のある出来事をきっかけに報道写真への情熱を失ってしまった静は、芸能スキャンダル専門のパパラッチに転身。
そこから何年もの間、自堕落な日々を過ごしてきたのだ。

そんな彼に、再び転機が訪れる。
ひょんなことから写真週刊誌「SCOOP!」に配属されたばかりのド新人記者・行川野火(二階堂ふみ)とコンビを組まされる羽目になってしまったのである。
案の定全く噛み合ずケンカばかりの静と野火。ところが、この凸凹コンビが、まさかまさかの大活躍で独占スクープを連発!

そしてついに、日本中が注目する重大事件が発生する…。
公式サイトSTORYより)


SCOOP!(2016年 日本)


監督大根 仁
出演者福山 雅治(都城 静)
二階堂 ふみ(行川 野火)
吉田 羊(横川 定子)
滝藤 賢一(馬場)
リリー・フランキー(チャラ源)
ジャンルミステリ







シカコ



以下ネタバレを含む感想です。





ジャーナリズムを装ったメロドラマ。エンタメ作品としては◎


初っ端からカーセックスで本編が始まった時点で、この作品の方向性をお察し(笑)
中年パパラッチこと静の、ダーティでアングラな雰囲気がこれまでの俳優・福山雅治とはひと味違いました。

中盤以降は報道写真としての倫理について触れてはいるものの、あくまでこの作品が扱っているテーマは決してジャーナリズムではないんでしょう。
現代社会に問いかけるメッセージ性があるようで、ないような。
オチ的にも恋愛要素がちょっと強かったかなぁ〜と、やや物足りなさを感じつつもエンタメ作品としては大変楽しめました

予告編でもあった「まじ最低っすね、この仕事」と悪態をついていた野火が、カーチェイスの興奮から思わず口をついて出る「まじ最高っすね、この仕事!」も印象的。
それを機に原宿系ファッションから静に影響されたような服装に変わっていく過程からも、野火の仕事や静への心境の変化が見てとれます。

次いで印象的だったのが、ピンぼけばかりの静の写真を現像する定子の「誰に気を遣ったんだか」という台詞。
定子曰くピンぼけはワザとらしいですが、この〝気を遣った相手〟はもちろんチャラ源に、そして野火に対してなんでしょう。
定子に対して静は「新人が撮ったほうが盛り上がる」と持論を話していましたし、定子もそれを知っているからこそ、呆れながらもどこか愛しそうにそう零したのかなぁ。
吉田羊のちょっと陰のある恋愛している女性役がハマりすぎてて怖い。

静が野火に託した一万円と「負けた」のくだりは、クスッと笑えるけれど少し切なさもありましたね。
「ああいう女は処女だし、下着もキャラモンで色気がない」と静は野火を称していましたが、実際はそんなことなく・・・。
というか、二階堂ふみちゃんめっちゃええ身体しとったな!!!

高い演技を魅せた俳優陣。中でもぶっ飛んでいたのは・・・


福山雅治の演技は言わずもがな。
歩く猥褻物と言っても過言ではないほどの下ネタ発言満載ですが、妙にしっくりきていました。

車内でネタ待ちをしている間、静の「なぜこの仕事に就いたのか?」という質問に対する野火の説明が、まんま若い子のツッッマラナイ話し方で感動しました(笑)
声のトーンや、オチのないただただ長ったらしい説明がすっごいリアルで「お前ほっっんとつまんねーな!」と言う静に思わず同意。

他の役者を喰い潰す勢い、いや最早喰い潰していたのはチャラ源ことリリー・フランキー。
薬物中毒の怪しい情報屋でヘラヘラとした表情や言動が逆に恐ろしい!
序盤から際立った存在感を放っていましたが、ラストではもうチャラ源の独擅場でした。
元妻とその恋人、異変に気付いた警察官を銃殺し、一人娘を人質にしながら拳銃片手に住宅街を練り歩く光景はまさに一触即発。
連続殺人事件の犯人の写真撮影でさえ霞むような緊迫感に、息が詰まりそうでした。

作品とは無関係のCMに出ているリリー・フランキーでさえ、怖くて直視出来ないほどのトラウマです。

紙媒体も要チェック!


チラシのデザインも週刊誌風で大変凝っていて良かったです。劇場に陳列していると、なんせ週刊誌、やはり目立ちます(笑)

scoop!2

これでパンフレットも週刊誌形式だった完璧だったんですが・・・(紙質的な事情ですかね?)。
とはいえ、中表紙の福山雅治を激写する遊び心が加わった仕様でかっこいい! 手が込んでますね。

実際に書籍として出演者や監督のロングインタビューや対談、裏設定などが掲載された『週刊SCOOP!』が発売されているので、こちらも要チェック。
Kindle版も発売されていますが、これは是非紙媒体で手に入れたいです。



まとめ


ジャーナリズムを求めると物足りなさがありますが、エンタメ作品としては面白い作品でした。
まあポスターも「かつてないエンタテイメント!!」と謳ってるいますし、野暮な期待でしたね。

ラストで静の遺品であるカメラをお守りに、後輩を引き連れて現場に向かう野火の姿にはちょっとグッときました。
定子に対して異様にライバル視をしていた馬場ちゃんが、定子を支えるような振る舞いをするのもイイです。
やりすぎ(笑)なカーチェイスや、野火のどんなに変装していても誰か分かる特技など、ちょっと疑問を抱いたまま解消出来なかった点も多々ありますが。
静の言うチャラ源への大きな借りも、結局はなんだったのか(チャラ源が静の分まで罪を被って、服役していたということは分かりますが)。

スタッフロールで流れてきた「差し入れ協力 TENGA」には爆笑しました。またお前か!笑

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大根 仁
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